設定の簡単さ
- husky:
husky
は、Git フックの設定が非常に簡単です。プロジェクトにインストールした後、package.json
に直接フックを追加するだけで設定できます。特別な設定ファイルは必要ありません。 - lefthook:
lefthook
は、設定ファイル(lefthook.yml
)を使用してフックを定義します。これにより、より複雑な設定や条件付き実行が可能ですが、初期設定には少し時間がかかるかもしれません。
パフォーマンス
- husky:
husky
は、フックが実行されるたびにスクリプトを実行するため、スクリプトの実行時間が長くなると、Git 操作が遅くなる可能性があります。ただし、スクリプトの実行は非同期で行われるため、基本的な操作には大きな影響はありません。 - lefthook:
lefthook
は、特に大規模なプロジェクト向けに最適化されており、複数のフックを並列で実行することができます。これにより、フックの実行時間を大幅に短縮できるため、大規模なリポジトリでも快適に使用できます。
並列実行
- husky:
husky
は、デフォルトではフックを直列に実行します。複数のフックがある場合、前のフックが完了するまで次のフックは実行されません。これにより、フックの実行順序が保証されますが、全体の実行時間が長くなる可能性があります。 - lefthook:
lefthook
は、複数のフックを並列で実行することができるため、特に時間のかかるフックがある場合に全体の実行時間を短縮できます。これにより、効率的にフックを管理できるため、大規模なプロジェクトに適しています。
条件付き実行
- husky:
husky
では、スクリプト内で条件を設定することで、フックの実行を制御できますが、フック自体に条件を直接設定することはできません。スクリプト内で条件をチェックし、必要に応じてexit
コードを返すことで、実質的な条件付き実行を実現します。 - lefthook:
lefthook
は、設定ファイル内で条件付き実行を簡単に定義できます。特定の条件を満たす場合にのみフックを実行するように設定できるため、より柔軟なフック管理が可能です。
コード例
- husky:
husky
を使用した簡単な Git フックの例# husky をインストール npm install husky --save-dev # Git フックを有効化 npx husky install # コミット前フックを追加 npx husky add .husky/pre-commit "npm test"
- lefthook:
lefthook
を使用した簡単な Git フックの例# lefthook をインストール npm install lefthook --save-dev # 設定ファイルを生成 npx lefthook install # コミット前フックを追加 # lefthook.yml に以下を追加 pre-commit: parallel: - npm test - eslint .